「元本保証だから安心」
そう思っている人は多い。かつての自分もそうだった。
でも今は思う。元本保証というのは、本当に「安全」なのだろうか、と。
リスクとは何か——以前の自分の誤解
投資を始める前、「リスク」という言葉を聞くと損失のことだと思っていた。
リスクがある=危ない。リスクがない=安全。そういう図式が頭の中にあった。
でも実際は違う。
投資におけるリスクとは、価格の振れ幅(変動性)のことだ。上にも下にも動く可能性がある、ということ。損失だけを指す言葉ではない。
そしてリターンとリスクは表裏一体だ。大きなリターンを得ようとすれば、それだけ大きな値動きを受け入れる必要がある。逆に言えば、リターンを求めるならリスクを取るしかない。
元本保証とは何か——リターンを求めないという選択
元本保証とは、預けたお金が減らないことを約束する仕組みだ。銀行の普通預金や定期預金がその代表例だ。
元本は守られる。でも、その代わりに得られるリターンはほぼゼロに近い。
つまり元本保証とは、「リターンを求めない」という意思決定でもある。
それ自体は悪いことではない。ただ、「元本保証=完全に安全」とは言い切れない理由がある。
インフレというリスク
お金の価値は、時間とともに変わる。
10年前に100円で買えたものが、今は110円になっている。これがインフレだ。物の値段が上がるということは、同じ金額で買えるものが減るということ。つまりお金の実質的な価値が下がっている。
100万円を銀行に預けて10年後に100万円のまま戻ってきても、その100万円で買えるものは10年前より少ない。元本は保証されたが、購買力は失われた。
これが、元本保証の盲点だ。
日本にもインフレの波がきている
長らく日本はデフレの国だった。物価が上がらない時代が続いていたため、「お金を持っているだけで価値が保てる」という感覚が根付いていた。
でも今は違う。食料品、光熱費、日用品——あらゆるものの値段が上がっている。2022年以降、日本の消費者物価指数は上昇を続け、私たちの生活の中でもインフレを肌で感じるようになってきた。
銀行の預金金利はわずかに上がったが、インフレ率には遠く及ばない。実質的には、預けているだけでお金の価値が目減りしている状況だ。
世界の歴史は、ずっとインフレだった
これは日本だけの話ではない。歴史を振り返れば、世界はずっとインフレを続けてきた。
100年前に1ドルで買えたものと、今1ドルで買えるものは全く違う。経済が成長し、人口が増え、技術が発展する中で、物価は長期的に上昇し続けてきた。これは資本主義経済の構造的な特性と言ってもいい。
例外はあっても、長期で見れば世界経済はインフレが基本だ。
ということは、「現金をただ持ち続ける」という選択は、長期的に見ると価値を失い続ける行為とも言える。
では、どうすればいいのか
インフレに勝つには、お金をインフレ率以上に増やすか、少なくとも同じペースで増やす必要がある。
そのための手段のひとつが、株式や投資信託などへの長期投資だ。歴史的に、世界の株式市場は長期で見るとインフレを上回るリターンを出してきた。
もちろん短期では値動きがある。それがリスクだ。でも長期で持ち続けることで、そのリスクは小さくなっていく。
元本保証の安心を取るか、インフレに対抗する手段を持つか。どちらが正解というわけではないが、「元本保証=完全に安全」という思い込みは、一度手放した方がいいと思っている。
まとめ
- リスクとは損失ではなく「価格の振れ幅」のこと
- リターンを得るにはリスクを取るしかない
- 元本保証とはリターンをほぼ求めない選択でもある
- インフレによって、元本保証でもお金の実質価値は目減りする
- 日本でもインフレが進んでおり、現金保有のリスクが高まっている
- 歴史的に世界はインフレ基調。長期投資がインフレ対策の手段になる
体も同じだと思う。今の状態を維持しようとするだけでは、年齢とともに少しずつ衰えていく。だからこそ、プロテインで栄養を補いながら体を動かし続けることが大切だ。お金も体も、現状維持は実質的なマイナスになる。小さな積み重ねが、将来の自分を守ってくれる。
あなたの資産も、あなたの体も、今日から少しずつ育てていきましょう。


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